トルコリラの下落スピードが加速してきましたね。クロス円が下落基調という事で全体的に円が買われている傾向ですが、トルコリラを単体で見てみると他の新興国通貨に比べて明らかに売られている感じになっています。
各方面からネガティブな要素が出てきているので、今は要注意かもしれませんよ。
新年度になって早一ヶ月が経過しますね。緊急事態宣言がまた発動され、観光客だよりの沖縄は撃沈しています。どの業界も厳しい状況の中(もう待つしかないのか...)っとため息交じりのトル猫です(;´∀`)
スワップ投資で塩漬けに慣れている私は(待つ事)に慣れていますが、他の職員は(もうダメだ...会社が持たない)と嘆いています。補助金や助成金を貰っているので、倒産って事はなさそうですが、ボーナスが無くなる恐怖感でいっぱいのようですね。収入源がメインの仕事からでしかないと、やはり不安は大きいようです。その点から言えば多少投資で収入がある私は、今の状況を楽観視している気がします。
さて、為替の事を書いていきます。先週はこちら
カブジュオール総裁の就任後初となる政策金利発表が行われ、声明などからトルコリラの先行きを読んでみました。これまではポジティブな要素が多かっただけに不安感は増していくって内容ですね。しかし、悪い事は続きます。またまたネガティブな事がにぎわい始めましたのでそれを書いていきます。
トルコリラ成長記録117
2021/4月21日~4月27日
暴落の前兆なのか
トルコがまた、危険な状況になっているかもしれません。先週末にトルコリラ円は13円割れを記録し、上値が重い状況が続いていますね。この下落を引き起こしたのがエルドアン大統領による金利・為替介入の発言でした。
通貨下落の原因を野党に指摘され、中銀への対策を批判された事による発言内容でしたが、バサッと利上げを否定するような解釈になり、散々失敗した為替介入を再び実行するという事が市場を落胆させました。
これまでトルコは通貨価値が下落するごとに外貨準備を使い為替介入を行ってきました。為替介入をやれば、一時的に下落は止める事は出来ます。しかし、結果的に外貨準備高が減るリスクによって市場の不安感を煽る事になり通貨価値は更に下落。
この負のループでトルコリラは去年(2020)は史上最安値を付けた最悪の結果を出す事になります。
しかも当時財務大臣であったエルドアン大統領の娘婿アルバイラク氏は、外貨準備高を大幅に減らし、途中で為替介入を諦めました。本当に中途半端な結末となりトルコリラを絶望の淵に追いやりました。
その悪策であった為替介入を再び行うという事で(同じことの繰り返し)だろ!っとトルコリラの売りに繋がったわけですね。
また、あの地獄のような下落のループになるのかと考えると辛いですね。
そして、さらにトルコの緊張感を高めた問題が発生しています。ついにアメリカとの問題が本格化しそうな感じになっていますね。
この問題はトルコの前身であったオスマン帝国にまで遡ります。かなり昔の歴史問題になるのですが、トルコが数年前からEU諸国やアメリカ、NATOの件で関係悪化してきたころからこの問題が再過熱し始めました。最近は米大統領選や新型コロナの話題で持ち切りだったの影を潜めていましたが、アメリカが本格的に動いてきそうです。
ざっくりした内容はオスマン帝国時代、少数民族であったアルメニア人を強制移住や虐殺した事を歴史的に反省しなければならないっと言うことです。
アルメニア人ジェノサイド(大量虐殺)として歴史的に問題になっており、トルコは都合の良いように歴史を改ざんしてはいけないよ!っと世界から批難されてきました。
それに対し、トルコは歴史を改ざんしているのはお前らだ!っとブチ切れしており、引くに引けない状態になっているのです。
この件で制裁案なども出ていて、制裁したらやり返す!となっているのです。
トルコからすると(どこの国も歴史的に同じような事をしている。なぜトルコだけが)と嫌がらせを受けている気分なのかもしれません。
実際、対国間では国民感情を煽る場合に歴史問題を政策として打ち出す事がよくありますよね。昔の解決が難しい問題を出して、対国感情を高めるヤツ。
トルコの場合はロシアからS400を購入し、NATO加盟国としての連帯感を乱したとして叩かれたのでしょう。
少数民族を不当に扱ったね!?っと大義名分を世界に植え付け
そういえばNATOなのにロシアから武器を買ったよね!?っと悪役感を出し
それじゃ制裁だよ!
って流れが出来上がりますから、制裁に十分な理由が生まれるのです。
アメリカの真の狙いは中国やロシアに対しての牽制。世界に対して(中国やロシアにつくとこうなるよ)との見せしめにも見えますね。
この問題に平行するようにS400関連の問題が大きくなっていくと考えているので、アメリカから制裁が発動されれば、トルコにとってはかなりの痛手になると思います。
これからのトルコはアメリカに譲歩するのかしないのかで、市場の動きはかなり変わると思うので警戒しながら様子を見ていこうと思います。
ポジション
ランド円
先週ドル円が下落した際にそこまで下落しなかった事を考えるとクロス円としては底堅い動きになっているのかなと感じます。単体で見てもドル買いが起きた時にランド自体はそこまで影響は無かったので、強気の動きは続きそうですね。
そういえば古参のポジが保有2年目に入りましたので近いうちに、結果をまとめたいと思います。スワップを見た感じ2年目以降は安心して保有を続けることが出来そうなくらい優秀なのでは!?って印象でした。
メキシコペソ円
5.40付近からはかなり底堅い印象。サポートをしっかり作った感じに見えますね。トルコリラが下落中のため積極的に買いにいけませんが、急速な円高が確認出来たら買いを検討していきます。強気な相場が続きそうなので、チャンスは逃したくないですね。
トルコリラ円
13円割れしてから一時的に買いが入りましたが、為替介入の報道やアメリカとの関係悪化を警戒してからなのか、最悪期のトルコリラの動きと似てきています。暴落の兆しなのか動意薄の展開なのか、まだ判断できませんが悪い予感がします。
13円割れから買っていく予定でしたが、状況が良くありません。月々入金時は買いますが下落に合わせて買うのは控えようと思います。
ポジション増やして10円割れなんかしたら惨劇ですからね。定期購入はして衝動買いはやらないスタンスでしばらくは様子見ですね。
スワップ
前回 115920円
今回 117289円
+1369円
トルコリラのスワップ減少傾向です。半年前と似ていますね。下落するたびに減少を想定しておかないとポジを増やしていくリスクが高くなるだけなので、ここは慎重にいかなければ!先月から定期購入出来るだけの資金にはなったので、毎月0.1枚を視野にいれながら運用していく考えです。
最後に
警戒感が高まるトルコリラですが、要注意はこれからです。アメリカとの関係性が構築出来なければ世界的な経済に参加不可能なのでこれからのトルコにかなりの影響を与えます。バイデン大統領とエルドアン大統領の相性まだハッキリと見えて来ていませんので、ここ数ヶ月は本当に注目です。いい方向に進んでくれるのを願いたいと思います。
読んでくれた人ありがとうございました!次回もよろしくお願いします(^^)/
次の回