対ドル・ユーロで最安値を更新し下落が継続中のトルコリラですが、エルドアン大統領は『更なる利下げを希望』しており、8月20日に行われる政策金利発表が注目を集めています。
前回はどうしてトルコリラはこんなにも売られる展開になっているのか、をざっくりとおさらいしてみました。
調達コストを引き上げ強引なやり方で通貨安を止めようとしているトルコですが、政権との歩調が合っていないため現在も下落圧力が強く作用しています。
見慣れた下落が何処まで進むのかに注目しているトル猫です(;´∀`)
高額なスワップに魅了されドンドン私の含み損は拡大していますが、そろそろ本格的に底はどの辺になるのかを想定して資金を運用していかないといけませんね。
トルコリラ成長記録81
2020/8月12日~8月18日
リスクが高い新興国通貨
今回は改めて新興国通貨へ投資するリスクについて考えていこうと思います。
このブログを始めて約1年半になりますが、トルコリラを始め南アフリカランド、メキシコペソ、いわゆる新興国通貨と言われる通貨を主に取引してきました。ブログ以外でも複数の口座に分けて投資を行っています。
この3つの通貨の魅力と言えば高金利であること、新興国は経済発展ため国外から資金を集める事を目的として政策的に金利を引き上げています。
日本の場合ですと銀行が超低金利ですから預金していても雀の涙ほどしか金利はもらえませんよね。
そこで人気が出てきたのが、金利が高い新興国通貨への投資です。金利がほどんどつかない日本円を外貨へ両替して、たくさん金利を貰いましょう的な事です。
このブログでは、日本円と新興国通貨の金利差を利用して利益を狙うスワップ投資がどんなものなのかを公開実践しています。
銀行預金は一定期間お金を預けていなければお金は貰えませんが、FXのスワップは毎日発生します。毎日数円~数十円貰えるわけです。
『たったそれだけ!?』と思われるかもしれませんが、これが塵積で長期間運用すればコツコツと貯まっていきます。貯まった分でまた投資して少しずつ毎日のスワップ獲得額を積み上げていく事ができます。
例えば
毎日スワップを1000円貰っていたとして、一ヶ月で30000円貯まるとしましょう。
その30000円を更に投資に回し、スワップが1日1100円になったとすると次の月には33000円となる訳です。そして33000円を再度投資に使い・・・
このように貯まった資金を更に運用していけば雪だるま式に資金は増えていきます。
まさに理想の資産運用と言えるかもしれません。
しかし・・・
これは究極の理想論!
あくまでも計算上のお話で、物事がスーパー上手くいった場合の事です!
実際はそう上手くいきません。後半を見てもらえれば分かると思いますが、理想論を追ってしまっては痛い目を見ます!笑
スワップ投資を始めたばかりの私は、あまりにも無知で勇敢でした。
通貨の価値は変動するものですし、国の金利も変わります。新興国通貨への投資はかなり高リスクだと分かっていなかったんですね。
ブログで公開している口座ではないのですがトルコリラ円でお話すると、私が始めてポジションを持ったのが30円前半です。トルコリラに馴染みの無い人からしたら(ポカン!?)でしょうが、知っている人からしたら(笑笑)レベルです!
どれだけヤバい事なのか分かりやすくチャートを表示してみると
2020/8月時点でトルコリラ円は○○円で推移しています。30円前半でトルコリラ円を保有している事を考えると50%以上も値下がりしている事が分かると思います。
ちなみにブログでの最年長ポジションはこちらです。
このポジションを1年間保有して獲得出来たスワップはこちらを見て下さい。
新興国通貨でスワップ投資を始めた頃は1日で100円以上あったスワップも、今では数十円程度、通貨価値が下がるにつれて減少の一途です。当初は値下がりしても数年保有していればスワップで損失をカバー出来る計算でいましたが、この調子だと数十年かかるでしょうね!笑
上のチャートを見れば察しは付くと思いますが、新興国通貨は下落し始めると歯止めが利かず値動きがかなり激しい通貨です。経済的に安定していない事もありますけど、何よりも政治的に不安要素が多いため、積極的に通貨が売られていくのが特徴です。トルコリラに投資しているためトルコの情報を調べる事が多いのですが、これから更に下落していく可能性が高いと思っています。先週もざっくりと通貨安になる要因を書いています。
現在も諦め悪く含み損を抱えながら下落と戦ってはいるのですが、新型コロナの影響で世界的に景気が後退しそうな雰囲気になっています。先進国の経済活動が本格化しない事には新興国へ資金は流れて来ないと思うので、待つしかありませんね。
高金利のうたい文句に踊らされてスワップ投資へ手を出してしまった私ですが、新興国通貨へ興味のある方は資金とタイミングを慎重に検討してください。
リスクの高さを考えると他の投資をする方が無難かもしれませんよ!
ポジション
では、高金利に誘惑されて痛い目を見ているポジションを見ていきましょう。
ランド円
一時的に6円を割り込んでから、少し上昇する展開がありましたが、また下落し始めました。先週からの指標結果は良く、景気が回復していると市場は判断したようですが円高に押される展開になり、上値が重くなっていますね。
先週クロス円が持ち直したタイミングで直近高値の6.500付近に戻せたら上抜け出来そうな感じだったんですが、節目の6円を割る展開になった時は下値を探る動きが出て来そうですね。6円を割ったら短期的に買いで入れそうなら狙ってみます。
メキシコペソ円
政策金利が0.50%引き下げて、4.50%になりました。為替市場も織り込み済みだったようで、段階的に金利の引き下げが上手くいっていると判断され、株式市場も好調だったためペソは買われる展開になりましたね。
上昇に伴いポジションを利確する事が出来ました。
結果的に少し早めの利確になりましたが、良しとしましょう!もう少し上昇が続くなら狙っている4.700~4.600付近のエントリーラインを引き上げていこうと思います。
今月あと一回くらいは利益出したいですね~。
中国人民元円
少しずつ上昇が続いていますね。個人的にはアメリカと揉め出したので値下がりしていくと思っていましたが、予想を裏切られて嬉しい展開になっています。
まだしばらく含み損のままだと思いますが、利確出来る日が来る事を願っています。
トルコリラ円
他の新興国通貨と違い暴落を待っているかのように推移していますね。これはまた一波乱ありそうな展開になって来ましたね。
対ドルとユーロでもトルコリラ安の動きは止まっておらず、最安値を更新しています。外貨準備高の枯渇への懸念が一段と危機感を煽っています。市場の視点は8月20日にトルコ中銀が利上げに踏み切るか、このまま通貨安を無視し続けるかになっています。
通貨安の流れから政策金利発表を待たずに、緊急利上げするのではないかと予想されていましたが、動きが無かったのが恐怖感を高めています。
ギリシャやフランスとも緊張感が高まっていて、暴落カウントダウンがカチカチ進んでいるようです。
スワップ
前回 84139円
今回 84876円
+737円
トレード利益
+1150円
スワップは相変わらずですが、トレードで利益が出せました。月間のスワップ益を超える事を目指していきたいです。今は調子良く資金を回せていますがトルコリラが暴落した場合、今の運用をどう変化させるか考えておかないといけませんね。
とりあえず追加で資金を入金出来るように準備はしておきます。
最後に
トルコリラの下落が続く中、トルコは欧州と揉めているキプロス沿岸での資源探査を開始したようで制裁や世界的な視線が気になりますね。しかも今年のアメリカ大統領選でトランプ大統領の対抗馬として注目を集めるバイデン氏はトルコに対して批判的な発言が目立つため、もしアメリカ国民がバイデン氏を選択するようならばトルコは更に追い込まれる展開になるかもしれません。トルコ単体でも問題が山積みの中、アメリカの選挙まで絡んで来ると全く上昇の期待が持てません。
これから新興国がどのようにして世界に揉まれて行くのかを注視しながら『上がってくれ~』と祈り続けます。
読んでくれた人ありがとうございました!次回もよろしくお願いします(^^)/
次の回